2022.03.01
朝。生理2日目。
起き上がり貧血と吐き気。
月日朝番。遅れて出勤。
ついにエプロン洗濯の正解を出せた気がする。
退勤。
帰りの電車でハンナ・アーレントの『責任と判断』。
降りて乗り換え駅を歩いていると知らない青年に声をかけられた。一瞬で都心で働かなくなってこういうふうに声かけられるの本当に久しぶりだな、というのと、こんなぱっと見登山ルックの眼鏡のひとになんの用だろうというざっくりとした警戒を保ったまま立ち止まった。
「ハンナ・アーレントを読まれてましたよね。どうして読んでるんですか」
ということだった。びっくりしたのと、ちょっとほっとしたのと、なんか日常のなかで知らない人の疑問が自分に向けられるという時間が珍しくておもしろいような、新型コロナが流行って以降あんまりなかったような不思議な感覚になった。
その場で思い出せる限りの買った経緯と彼女の経歴と自分の今の関心ごとに合わせて答えた。
少しアーレントや哲学について話したあと、連絡先を聞かれたので、うでを組み直して「うーん」と声に出して言うとですよね…と言う感じだった。
わたしは名前を出して活動しているので、Twitterのアカウントだったらお教えできますよ。といってアカウントを教えて分かれた。
一応すぐ電車に乗るのはやめておくか。と思い一度駅を出て100均でファスナーを買った。本屋で少し時間をつぶして電車に乗って帰宅。
今回の生理はとにかくだるくてずっと長距離フライトに乗ってるような、いつまでも日付変更線上空にいるようなしんどさ。
ポストに入っていた不在票に連絡して荷物をひとつ受け取る。横になって読書。答えたことに嘘はないけどわたしはなぜアーレントを読んでいるんだろう…あれがわたしの答えだったんだろうか…と考えた。
気づいたら寝ていて辺りは真っ暗になっていた。日が落ちて暖房をいれていなくてもそこまで寒くなくて、3月1日ぴったりに春が来るの不思議だ…と思った。
伴侶が帰ってきて引き続きアーレントのことやその青年のことを話したり、稽古場や演出についての話。
自分たちの理想の場にどんな名前が相応しいんだろう…と考えて「大いなる質問もまた祈りだよ」というケネッチとノラの言葉を思い出して煙草で縁側で祈った。
とにかくだるくてカレーを温めなおして食べた。
風呂。やはりふらふらする。
寝る用意をして就寝。