2023.02.15

2023年2月10日(金)

夜中に目が覚める。明日休んでもいいですよという連絡が入っていてどうしようかなあと考えてる間に再び眠る。

朝5時には雪はまだ降ってなかったけど、帰宅時間が雪のピークっぽくて、念のためお休みさせてもらう。

LAにダンスレッスンに行ってる友人がInstagramのストーリーに"No Racism No Sexism Just Dance"と掲げてあるダンススタジオの写真を載せていて、これを表に掲げていることの自由さとたとえ綺麗事だとしてもそれを第一に出すことをよしとする文化の成熟度よ…と思った。わたしも人種差別、性差別反対とはっきり声明が出せる場所で芝居がしたい。

夜中なかなか寝れなかったからか午前中はうとうと。気がついたら雪が降り出していて物凄く静かだった。冷えないように作業の合間にちょっとずつトレーニングやストレッチ。

野菜もりもりの味噌汁と昨日の作りおき、納豆ごはん、まわりをパリパリにした目玉焼きを食べた。

夜はオンラインで舞台関係者向けのハラスメント対策講座を受ける。だんだんいろいろ思い出してきてしんどくなる。過去には決して戻れないし、戻らない。同時に自分より立場が下にも思える人の態度に対してモヤモヤしていたことへの気づきもありクリアになった部分もあった。後悔するとわかっていてカップ麺を食べた。食べきれなくて手伝ってもらう。

 

2023年2月11日(土)

自分がキャサリン王太子妃みたいなかっこいい厚みのある身体の白人女性でメルケル元首相と付き合っている夢を見た。内容はよく覚えていないけれど、価値観やなんだか知性のある会話をしていて、「あなたのそういう考え方がとても好きだな」と伝えていた。起きると横に伴侶がいて自分は小柄なアジア人で、なんだかちぐはぐな感じが面白かった。

朝お味噌汁を入れて昨日仕込んだ味玉を一つ二人で分ける。コーヒーを入れているあいだに、伴侶は家の前からお隣さんのポーチ前まで雪かきしていた。雪かきしている人のそばで雪うさぎをつくる。お皿にのせてテーブルの上においてコーヒーを先に飲むという非情な振る舞いをした。筋トレし終わったら帰ってきたのでコーヒーを温めなおしてきのこたけのこの残りの袋はきみの分だよと伝えた。いいよ食べなよ、それか一緒に食べようと言われたけど、昨日の麺を思い出して手のひらを強く前にだして結構ですのポーズをした。

お隣さんのとこまでやったのはこういうときこそ積極的に力仕事をして仲良くなりたい打算もあると伴侶が言っていて、こういう仲良くなりたい打算は田舎に後から新参者として住むなら本当に大事だな、と思った。

月日昼番。予想よりびっくりするぐらい忙しくて空だと思っていたカップエスプレッソが入っていてエプロンと袖に大きく引っかけてしまった。

今日に限って白い服でああ〜と思った。

帰宅したら伴侶がラーメンを作ってくれていてやはり昨日麺我慢すればよかった〜。

あたたかくて素朴でおいしかった。

 

2023年2月12日(日)

お手伝いの現場1件で甲府へ。

稽古前のアップとワークを教えてシーン稽古。

終わりかけ別件の打ち合わせがあって来ていたYと合流して帰る。

ちょっとこのまま帰りたくないなという気分だったのでサイゼリヤで1杯ビールを飲む。

Yと子どもたちのことやワークショップについて話す。日記ワークショップのことも話したり、今後のこと、ファシリテーションしていて考える「安全な場所」について話し合った。

帰りの電車でプライベートな話の流れになった。

大人になるって一歩ひいて理性的にものごとを見るということだけじゃなくて、子どもの頃に埋めてほしかった穴を自分で抱えて生きる覚悟なのかもしれない。別の子どもたちに重ねるのともちがって、でもそうであったらよかったと思う世界を目指して大人になった今行動にうつすことなのかもしれないね。

傷や穴があったことやそれらが本当に自分にとって致命的だったこと、本当に痛かったけどもう大丈夫である(大丈夫なときもある)ということは共存できる。

「大丈夫になった」ということは普通の人になることでも、傷が大したことなかったという意味でもない。変わっていく自分を傷跡ごと引き受ける勇気がいることなんだと思う。

ただ誰かの伴走をすると決めたなら、まだ傷が治ってないひとは主体として走る人にとっても危ないから休んだ方がいいし、自分の走りを追求したい人はやるべきじゃない。失敗が許されないとかそういうことではなく、走るということの目的が違うということをファシリテーションや出演しない場合のアクティングスタッフのときには特に大切に思っている。というようなことを話した。

でも家だとねー!ぷりぷり怒っちゃうよねーとまたプライベートな話に戻った。

帰宅してまたビールを飲んだ。

ファシリテーターとしていい言葉をもらって嬉しくなっていると、また本質に立ち返らせられるようなイレギュラーが起きる。そのこと自体は自分にとっていいことだと思う。

 

2023年2月13日(月)

休み。合間合間に筋トレしながらも雨で気だるく眠い。

朝明日起きる楽しみにとっておくといっていたリュックを開封

持ち寄りのおかずのために蒟蒻と大根の照り煮とキャロットラペを作る。

11時にUさんの車でKさんとTさんのお宅へ向かう。

お昼を一緒に食べる。それぞれが何品か持ち寄るの、負担がそれぞれ少なくていいね、となる。ケアとパフォーマンスと接客に仕事がなだらかに重なっているメンバーで、専門性の権威をエンパワメントのためではなく自分のために行使するとコスプレっぽいイメージ通りの衣装を多用したり唯一無二であることを強調し出す、それは本当に何年やっても気をつけないとねみたいな話をした。

近況やこの町の情報、燃料や高熱費の高騰に対する困ったねというきもち、現実はいろいろ困るけどゆるく自由度が高く繋がっているコミュニティが所在地にあることは本当にありがたいねというきもちをシェアした。

Uさんが車で買い出しに付き合ってくれたので家に帰る前に灯油と食材の買い出し。灯油のタンク2つ一気に満タンにできてありがたかった。お礼のバレンタインビールをスーパーで買って渡す。

TEDトークADHDで産後鬱を経験した療法士の人のトークを見る掃除料理洗濯が新生児を含めた二児の子育てとなかなか帰宅できないパートナー、専門スタッフが呼べないロックダウンで全ての計画が立ちいかず自分に失望したという下りがほんとうに苦しかった。「ケアする家事ができるできないを道徳的な価値観に紐付けない」という言葉が印象に残った。

夜は野菜たくさん麺少しのパスタを作って食べる。大奥の録画を観ていたけど、静かなシーンで伴侶が唐辛子が気管に入ったのか大きな音で咽せまくって涙が引っ込んだ。

 

2023年2月14日(火)

ココア甘酒豆乳を飲んで歯磨き。

身なりを整えようと思うのに起き上がれずラフな格好に花粉と日焼け対策にイハダのパウダーだけはたいて歯医者さんへ。

雪が思ったよりすぐ溶けてよかったですねという話をした。前回はそれでキャンセルしたんだった。最後のお客さんに電話が繋がらず帰るに帰れなかったそう。そのお客さんはお客さんで運転に必死で電話どころじゃなかったそう。

買い出しをして帰宅。

定期的にくるバナナを克服したい波。買う。

帰ってきて野菜スープを仕込んで、ゆで卵を塩麹につける。最近どの策をこうじてもゆで卵の殻向きがズタズタでこころを傷めている。

昼はとろろめかぶ納豆おくらのねばねば小鉢とご飯。

いくつか連絡をしたら寝落ちしていて炬燵で汗びっしょりで目覚めた。ウォーターボトルを先月なくしてから水分補給を忘れがち。お水を飲んで温かいお茶をいれる。

伴侶が帰ってきて風呂。夕飯を作りながら芝居の師匠は複数いるけど、ファシリテーションの師匠は間違いなく母だと思うという話をする。

心理カウンセラーだからと言ってしまえばそうかもしれないけど、娘だからではなく、自分と異なる個人だから、逆に他の誰でもない遥だからということを大切にするために、わたしは考えていることや感じていることをなるたけ具体的に言葉にして対話することを前提として育てられた。見る人が見るとドライな家族交流なのかもしれない。それが子どものころはさびしいこともあったけど、自分の特性上そうでなければお互い生活が回らなかったと思う。

「相手の感情に寄り添う」ことと「相手の感情に溺れる」ことは全く違うこと、相手の傷ついた言動を常識や一般論に託して攻撃しているとき心は別のことを求めているのではないかと立ち返ることを幼い子どもや思春期のときに根気強く説いて実行してくれたおかげでできるようになったことが大分ある。(それでもできないことの方がずっと多いけど)

同時に親子ですら対話が求められる人生だったので、面と向かってお客さんでもない人に「なにも考えたくないし感じていることを言葉にする努力もしたくない」ということを言われてしまうとその人は他人に何を求めているのか特に創作の場で何がやりたいのかが本気でわからない。わからないのはわたしの特性なのかもしれない。怒っているわけではなく考えたくない人と何を話せばいいのかいまだによくわからない。対話が必要な演劇があるから繋がっているなという人の他者とコミュニケーションの積み重ねを拒絶する言動はもう一緒に作品を作れないことを意味するのと同時に天気やカジュアルな体調などの当たり障りのない話題しか思い浮かばないつながりになることを意味していた。

今回の出来事がさびしいのだろうか。後からどう感じるかはわからないけど体感今はあまりさびしくなかった。

野菜スープを一部味噌汁にして、もやしとほうれん草の炒め物、ゆで卵を食べた。

伴侶は焼いた肉も追加。